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2014/01/03

「気絶するほど悩ましい」はなぜ演奏されなかったのか?

2013年12月27日から29日の3日間、新オープンした六本木のEX THEATERで
Charさんのコンサート"Char 3 Nights" が開催されました。
このときの模様は拙ブログで紹介しました。

http://pink-cloud.air-nifty.com/blog/2013/12/20131227-28-29.html

3日間、1976年~1978年までにリリースされた「Char」ソロ名義のアルバム
"Char", "Have A Wine", "Thrill" の三作の「ほぼ」アルバム再現の感動の
コンサートだったわけですが、そんななかでセットリストから漏れてしまった曲が
ありました。

It's Up To You (アルバム"Char" A面3曲め)
Sunday Night To Monday Morning (アルバム"Have A Wine" A面2曲め)
秋風 (アルバム"Have A Wine" A面3曲め)
気絶するほど悩ましい (アルバム"Have A Wine" A面4曲め)
FRAULEIN (アルバム "Have A Wine" B面5曲め)

結果的に各アルバムの曲順通りに「ほぼ」再現するというコンセプトだったと
理解したのですが、なぜこれら4曲が省かれたのでしょうか。

*
「It's Up To You」 については、ジェリー・モーゴシアンが作詞・作曲、
リードボーカルであるということが理由かなと思います。
1977年以降(ジェリーがバンドから去った後)はいっさい演奏していません。
作詞・ジェリー 作曲・Charの「I've Tried」がたびたび演奏されてきたのと
異なる事情だとして納得はできます。

*
「気絶するほど悩ましい」も同様の、いやそれ以上の理由だと考えられます。
この曲は作詞・阿久悠、作曲・梅垣達志という、完全に自分の意思が反映
されなかったものです。しかも、実はCharさん自身が作曲したものがあった
にも関わらず、良く言えばコンペの末に不採用、悪く言えば没にされたという、
いわくつきの楽曲です。この時、Charはショックというより相当に腹を立てた
とのことですが、シングル盤&テレビ出演とアルバム&ライブを別ものとして
考えよう、ロック・ミュージックをビジネス(職業)にするための手段として
割り切ろうと考えたようです。

演奏については「俺はレコードでは弾いてないから、ライブのためにコピー
しなければならなかった」という発言と、「間奏のリードギターはChar」
という説(ネット上でどなたかが書かれていたもの)がありますが、
いずれにしてもオリジナルは自分の楽曲でなく演奏も違う、ということが
ライブでエレキ&バンド形態で演らない理由ではないかと思うのです。

私自身が確認できる範囲ではありますが、1977年当時も、エレキ&バンドの
形態でのライブ演奏は当時のテレビ出演以外では行っていなかったと思います。
しかもテレビ出演などの芸能界活動を行ったのは1977年夏以降で、すでに
ライブ時のドラムはリューベンに替わっていました。
つまりロバート・ブリルはこの曲をまったく演奏していない可能性が大ですね。

そして、PINK CLOUD解散以降のソロ活動やBAHOで演奏する場合は、
アコースティック、またはエレキギターによる弾き語りでした。
1996年にデビュー20周年を記念して日本武道館で開催された
"Electric Guitar Concert" でも、コンサートのタイトルと異なりアコースティック
バージョンで演奏されたのでした。

唯一の例外は、2003年に大阪なんばHatch と東京・渋谷公会堂で各2回、
計4回おこなれた "Two-Different Nights" ではないかと思います。
この時の演奏はKey 小島良喜のシンセによるイントロに Charのリード・ギター
も含め「完コピ」でした。ちなみにDrは嶋田吉隆。弾んでました。
CharさんのMCで「この曲は紅白歌のベストテン以来。」とのことでした。
(おそらく1977年11月7日放送の番組でしょう。)
そしてレコード通りのアレンジで演奏したのも、アイドル/テレビ時代を含めて
初めてだったとのことでした。
逆に何故この時だけ、この曲をバンドで、しかもレコードどおりに演奏したか、
の方がよっぽど謎です。

話が脱線ぎみなので Char 3 Nights に戻しますが、「気絶」を演奏しなかった
のは外部の職業作家による楽曲であり、自分の知らないところで自分の曲を
没にされて歌わされることになった因縁の曲である、ということで、今回の
セットリストでは逆に没にしたということではないか・・・ と当初は深読みしました。

ですが、あらためて確認した結果、上述のように一度は完コピで演奏している。
しかも4ステージで。その意味はうかがい知ることができませんが、ある意味、
それが最初で最後だと決めていたからではないかと思いました。
いや、そこまでの重たい思いではなく、このコンサートはアルバム再現であって
芸能界用の歌謡曲タッチの「気絶」は入れる必要がないと考えたのかも
しれないですが、そのわりには「逆光線」や「The Leading Of The Leaving」
を演ったのは何故だということになってしまんですね。

もしかしたら、Charさんのなかではアルバムバージョンであるアコギ弾き語りの
「気絶」をセットに入れるかどうか最後まで迷いがあったのではないかとも
思うのです。実は初日と2日めは、HYWATTの前に、アコギのセットのときの
いつもの小さいアンプがセッティングされていました。
ついには使用されることなく、最終日には取り除かれていましたが・・・

*
「秋風」については、1978年当時にライブでは演奏された記録はありますが、
それ以降では、2012年のTRADROCKツアーでのアコースティック・セット、
池上本門寺でのミニ・ライブで演奏されています。
おそらくこの曲もアコースティックで演奏するかどうかの検討の末で、最終的に
外されたということでしょうか。

*
「FRAULEIN」に関しては、アコギのインストなので流れにそぐわないという
単純な理由だと思います。SEに使っても良かったのになあ、なんて思いますが。

*
こうなってくると、もっともっと謎というか、個人的に残念なのが、
「Sunday Night To Monday Morning」が演奏されなかったことですね。
この曲は1977年後半から1978年初頭までライブのセットリストに入っていました。
その後については確かではありませんが、私自身が知る範囲では
1998年夏の "TODAY TOUR" でも演奏されていました。

これはエレキでバンド演奏曲だし、アルバムに入っているし・・・
なぜ外したのか、いろいろ考えても見当もつかないのはこっちでした。
個人的には入れて欲しかったですね。
初日に演らなかったので、かってながら「こりゃあ最終日、つまり日曜日の
スペシャル・アンコールに取っているんだろうな~(だといいなあ)」と
思っていたのですが、期待ははかなく消えました(苦笑)


いろいろと勝手なことを書きましたが、なぜこれらの曲がセットリストから
外れたのかに関しては私のまったくの推測で、なんの確証もないことであると
お断りしておきますので、なにとぞご理解・ご容赦のほどお願い致しますね。

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